日常生活

先生に聞いてみた ― 運動はしていいの?

2023年10月23日

先生に聞いてみた ― 運動はしていいの?

https://3s-life.com

成人発症スチル病になり
ステロイド(20mg)治療を始めた頃に

せんつぶ
せんつぶ

先生、わたし運動したいんですよ。

ジムとか運動とかしても
大丈夫??

と聞いたことがあります。

先生がすっっっごい
びっくりした顔をしていたのを覚えています。



うん、今ならよく分かる。
びっくりしてた理由(笑)

こんな方に読んでほしいです

  • 成人発症スチル病の方でステロイドを服用している方
  • 成人スチル病の初期症状で筋力が衰えてしまった方
  • 成人発症スチル病で運動しようか悩んでいる方
  • ステロイドの副作用で体重が増えて不安になっている方
  • 療養中に色んな事を試してみたけど効果がなくて理由を知りたい方

・ステロイド、アクテムラの薬を処方されている方に対してお伝えする記事です。
・健康な方や現在寛解され、症状も現在ほぼなく社会復帰している方、
ステロイド・アクテムラの服用・治療されていない方には当てはまらないと思いますのでご理解ください^^

運動について 先生の回答

医師
医師

・・・・
えーっとね。

ジムとか、筋トレとか
今の状態って

そういうことじゃないんだよね・・・

わたしが ??? って感じだったので
先生が苦笑いして

医師
医師

うん。
今じゃない。

一刀両断。

運動という範囲について

先生によると運動をしていい範囲は
お散歩くらいならOKと言われました。


散歩なんて誰でもできるわ~って思いますよね。

わたしもそう思っていました。
歩くなんて他愛もないことだと。

わたしの場合、散歩も出来なくなっていた

わたしの場合、
コロナと成人スチル病で寝たきりが多く
一気に体重が7キロ落ちました。

その後も体力が戻ることなく
無理をすれば喉や身体が痛くなったり
関節が痛むという症状が繰り返しおこり
散歩も行けなかったのです。

いえ、散歩どころか
ゴミ捨てさえも行けなかったのですよ。
当時、2階の賃貸物件に住んでいましたが
共有階段を一人で上がることさえできませんでした。

初期症状があった時は、
夫に手を引いてもらって
ゆっくり階段を上ってもらいました。

症状が落ち着いたあとは
一人で階段を上っていましたが
一段一段ゆっくり上がる感じです。

上るたびに生まれたての小鹿の脚のように
プルプルしてしまい
足が身体を支えきれていないことが分かりました。

さすがにそんな状態なると思わなくて
ショックが大きかったのです。

筋力とステロイド&アクテムラの関係性

ステロイド(16mg)とアクテムラを併用し
再燃からの症状が落ちついた頃
体力がないのは生活する上で
不便に感じ、家で出来そうな簡単な筋トレを色々試していました。

2カ月経過しても体力がついたという実感がなく
気になって先生に聞いてみました。

せんつぶ
せんつぶ

先生、体力をつけたくて
家で運動してるんだけど
やってもやっても
体力つかなくて。

なんでだろう?

医師
医師

せんつぶさんの飲んでる
ステロイドとアクテムラは
凄く強い方の薬だから
どんなに体力をつけようと努力をしても
その努力をあっけなく消しちゃうくらい強い薬なんだよね。

運動は・・・
無駄・・・
とは言わないけど、
今は頑張っても体力はつきずらいかもね。

無駄・・・!!
努力が消えちゃうって !!



それはなんとなく
感じていましたけども!


筋力がなかなかつかない理由
体力が戻らない理由は
薬の影響が大きいことが分かりました。

先生の今じゃない、と言った理由

ステロイド20mgの時に言われた
「今じゃない」の意味ですが

ステロイド20mgを服用するということは、
入院するかしないかのギリギリのラインだったため
まずは症状を抑えることが優先

ということだったんです。

そのように先生が伝えてくれれば理解できますが
先生も「人」ですからね^^
後から「こういうことを言いたいかったのね」
と思うこともしばしばありますが

今はそういう気づきも楽しみであります^^

さて、それでは
このまま体力づくりができない状態なのか?
と不安になりますよね。

下記でわたしの体験談を時系列でお話させていただきますね。

時系列でお伝え 体力づくりを始めた時期

ここからは、ステロイドの内服量別に
当時の体力づくり・生活の仕方などをお伝えいたします^^

ステロイド20mgの時にやっていたこと

  • 通常の家事を無理なくやることに集中
  • 体力がなくなり急に動けなくなることを考え、一人で行動しない
  • 買い物は付き添ってもらう

POINT

ステロイド20mgって思っているより無理ができない状態です。
この頃は普段の生活に身体が慣れるように意識していました。

無理をすると身体が痛くなるのもこの時期だったので、本当に無理は禁物です^^

ステロイド16mgの時にやっていたこと

  • ステッパーを購入
  • 調子が良いときは外へ散歩(平坦な道や公園など)
  • 疲れたら休む
  • 買い物は付き添ってもらう
  • 寝る前にリンパマッサージとストレッチを始める

POINT

※アクテムラ併用
ステッパーはまずは3分からとコツコツ始めました。
その日によっても体調が変化するので
日常生活の家事で疲れたら無理をせずステッパーは休む。
調子が良いときはまずは3分やる。

その繰り返しです。

自分が思っているよりも、身体は思うように動きません。

それは成人スチル病の初期症状時に筋力が低下したり
ステイロイドを服用しているから。
ゆっくりコツコツを合言葉にステッパーをやっていました^^

アクテムラとステロイド併用で抵抗力がないので
買い物は夫と必ず一緒に行き
店内やレジが混んでいる場合は夫にお願いし
わたしは車内に戻る、ということを
状況に応じて行動していました。
感染対策のためです。

この頃からムーンフェイスや浮腫みが気になるようになり
寝る前に簡単なリンパマッサージやストレッチをはじめます。

ステロイド14mgの時にやっていたこと

  • ステッパーを3分→5分~10分(体調をみて無理しないことが前提)
  • 体調をみながら散歩
  • 疲れたら休む
  • 買い物は付き添ってもらう

POINT

この頃から動かしていない筋肉にアプローチしていっています。

例えば、二の腕、肩、背中など
ステッパーを踏みながら上半身を動かしていました。

テレビを見ながら背筋を鍛えていたり(笑)

コツコツやっていて体力が20mgの時と違うのは
・散歩の距離が伸びた
・疲れにくくなった
です。
しかし、体調によってこの状態もまばらです。

買い物は変わらず、感染対策の為
夫に同行してもらっていました。

体と病気を理解することで頑張らない自分でいられる

このように、自分の身体と薬の量に応じた体力づくりを現在でもコツコツしています。

人それぞれ体力も違いますし
ステロイドの量が違ったりするし

わたしは入院やステロイドパレス療法はしてないけど
そういう方が退院し、日常生活に入った場合
体力作りは本当にもっと後のことになると思います。

わたしが言いたいのは
「焦らないでほしい」ということ。

ゆっくりと自分の身体と向き合うことを優先してほしいのです^^

ステロイドやアクテムラ治療をしている場合どうしても筋力はつきにくくなる。

そのことを頭の片隅に置いておくと
身体の状態に合わせながらの何かしらの軽い運動は出来るはずですし、

『太った』『悲しい』という感情
身体の状態を無視し酷使するようなことはないと思います。

おわりに

先日、アクテムラを点滴中に先生が別の患者さんにすごくいいことを言ってました。

その患者さんはご年配の方ですけど
「運動して骨を強くすれば背中ももっとシャキッとするよね!」なんて言ってました。

そこで先生はご年配の方にこう言ったのです。

医師
医師

運動しただけじゃ骨って作られないんですよ。
はりきって運動して身体中痛くしちゃって
結局やらなくなる人とかもいるんだけどさ(笑)

自分がよろけた時に
どれだけ自分の身体踏ん張れるか。

っていう所が大事だと僕は思うんだよね。

だから、運動を頑張る!とかじゃなくて、
自分の身体を自分が踏ん張れる筋力をつくるっていう感じで考えて欲しいな。

医師
医師

生きていくうえで筋力って大切で

ホントそうだよね。うんうん、って
点滴しながら先生の言うことに頷いてました。

成人発症スチル病に完治はない。(寛解ならある)

完治はしなくても再燃しないくらい
落ち着いた状態になるまでは
わたしはステロイドやアクテムラ治療をしていかなくてはいけないのでしょう。

わたしも体力低下に不安がありましたが、
身体の状態をみながら
本当にコツコツと地道に体力づくりをすると
身体がしっかり応えてくれて
ほんのちょっとだけ長くお散歩出来ようになりました。

再燃してから一ケ月後のことです。

薔薇が見頃だった公園を長く歩いて色んな種類のバラを見れた時は本当に嬉しかったんです^^

今ではこの頃より歩けるようになり
階段もスイスイとは行かなくとも
荷物を持って一人で上れるようになるまで筋力が戻ってきました。

成人スチル病はまだまだ分からないことだらけなのは事実です。

ゆっくりですが
自分の身体と成人スチル病の症状を知っていき

本当に少しずつ・・・少しずつなんですけどね^^
わたしとって『必要な時間』という風に捉えていますよ。

少しづつでも体力と筋力を
ゆっくりと
症状が落ち着いてからつけていきましょう。

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